今日も企業研修の話である。今日は主に、販売員に求められる人格について、である。
販売員の人格
販売員の人格的な特徴について、おせんべい屋さんに営業に行った際に教えて頂いた。
- デスクワークがとにかくイヤで、
- 責任の伴う仕事もやりたくなく、
- 売り場で売ることだけをやっていたい。
なんというか、わかりやすい性格である。
また、売れる販売員が必ずしも優秀なのではなく、他のスタッフとのコミュニケーションも重要であるという。こういう話をしていると、本当に人間くさい世界だなと思う。
販売員の問題
百貨店をまわり、販売員たちのようすを見回るのにも同行した。一人一人こちらから売り場に行って「どうですか?」と声をかけ、最近のようすを聞く。こうすることで販売員を精神的にサポートしたり問題の早期発見が可能になるという。
一見、学校の学級担任にも相通じる業務だが、逆にこういうことをしないと、販売員が長続きしなかったり、他社が入り込むスキを与えてしまったりするという。厳しい世界だ。
見回っている途中で、問題が1件発覚した。当人は不在だったのだが、店長の話によると販売員の一人が、
- 商品知識の吸収に消極的で、
- お客さんとの会話にも消極的で、
- さらに機転が利かず、
- 注意しても改善しない
のだという。この販売員は、前の店でも同様の問題を起こしている。紹介会社からきつく注意して、それでも変わらないようであれば、あきらめるしかないとの話だった。
笑顔と明るい声だけでできる敷居の低い仕事とはいっても、販売員に求められる条件はそれなりに高い。それはスキル的な条件というよりは、人格的な条件であ る。これまでの人生の中で、それなりの人格を自分で育てることができたかどうかが、職場ではシビアに問われることになる。
人格の形成。大きな問題である。