売り子紹介と教師の仕事は、似ているかもしれない。
フォロー
売り子紹介の仕事の大部分を占めるのは、スタッフのフォローである。フォローとは何かというと、売り場に立っている売り子たちを一人一人訪れて声をかけるという仕事である。
売り子にも個人差があり、とても優秀な売り子は全体の20%くらい。逆に、かなり能力的に厳しい売り子もいる。そういう売り子であってもあきらめずに、おだて、なだめ、すかし、はげまして、仕事が続くように支えていく。その中で売り子が成長してくると、担当者としてもうれしい。
問題があれば相談に乗る。どんな問題かというと、売り場の人間関係であったり、労働時間や賃金などの待遇であったりする。雇用者と交渉したり、アドバイスをしたり、ときには聞き役に回ったり。このような仕事は、教員に通じるものがあるだろう。
競争
このように書くと、とても心暖かい話のように聞こえるが、実は熾烈な競争という側面もある。ほとんどの売り子はどこかの会社から紹介されているため、フォローの内容が常に比較されるのである。となりの売り子が自分よりも丁寧にフォローされていたら、その紹介会社に所属したいと考えるのは当然であろう。つまり、フォローで手を抜いていると、売り子が他の紹介会社に流れてしまうのである。
将来さらに学校に関する自由化が進むと、こういう競争は学校の世界にも入ってくるかもしれない。よその学校に生徒を取られないように、サービスを向上させていく。塾や高校では当たり前のことなのだろうけど。
いやー、なんとも楽しみな将来ではないか!