Feel Physics | in Mixed Reality - Education | Blog

Physics Education with Mixed Reality (HoloLens)

「ゆとり教育」は「国語」「数学」の補習にした方が良いのではないか

061123school 学力が低下していると世間では言われている。確かに今私が教えている中学生たちの中には、計算力がかなり低い子が多い。

小数の割り算ができないので、理科の物理分野などは全然できない。例えるなら、土台になる基礎ができていないのに、その上に家を建てようとするようなものだ。大学や会社で「なんでこんなことがわからないんだ?」という新人を目の当たりにすることは、わかる。

しかし、「学力低下」は「ゆとり教育」の弊害だ、という主張がよく聞かれる。これは違うと私は思う。計算力のかなり低い子たちが中学に来る原因は、小学校までの時期の教育にあるはずだ。

これは私の予想だが、居残り学習や家庭学習が、これまでの教育の底辺を下支えしていたのではないかと思う。そういったものが今、すたれてきているのではな いか。個人的に思うのは、公立中学校で「ゆとり教育」をやるのなら、このような「おちこぼれ」になってしまった生徒たちを救済するような学習をすべきでは ないかと思う。では、現状の「ゆとり教育」は何をやっているのか。

率直に言おう。中学校での「ゆとり教育」とは「総合」や「選択」の時間だが、現場ではそのほとんどが無駄に消化されている。なぜなら、ほとんどの教師は 「教科書がないと教えることができない」からだ。これは教師の能力が低いという主張ではない。教師たちは規定の授業や生活指導、部活指導、書類作成などで 忙しく、「総合」や「選択」のために教材開発をする時間がないからだ。

個人的には、「総合」「選択」の代わりに「国語」「数学」の補習授業をやった方がずっと良いと思うのだが、どうだろうか。