ゆとり教育について、Wikipediaを使いながら現場の意見を書いてみました。
◆現場における総合の時間
ゆとり教育によって導入された総合的な学習の時間は、教員や児童・生徒の力量・意欲が高い場合は成功しやすいため、そういった要素に左右されるという利点と欠点を併せ持つとされる。実際、総合的な学習の時間を有意義に使う学校もある一方で単に不足している授業時間の補完などに使う所も少なくなかった。
あー、率直に言って、これは事実と違いますね。総合の時間を有意義に使っている学校は1割もないでしょう。現実的に言って、総合の時間は無駄であり、廃止すべきです。おそらく9割以上の中学校教員が同じことを思っていると思います。
◆現場における学力低下
1990年代から大学関係者の間で学力低下が話題になっていたが、1999年の「分数ができない大学生」ISBN 4492221735 出版で世間に知られるようになった。しかし極端に、かつ継続的に学力が低下しているというデータは出ていなかった。
まあ確かに計算力や読解力は落ちているような気がします。理科の圧力の計算なんて、ほとんどの子がチンプンカンプンです。もうちょっと小学校でしっかり学んできてほしいですね(責任転嫁)。
◆学力低下の中身は?
世界各国の15歳の生徒を対象に行った学習到達度調査で、日本の順位が以前の上位から中位に転落したことから日本の生徒の学力低下が急速に問題視され始めた。
この調査で問われるのは主にコミュニケーション力です。日本の国語の授業では、それをまったく教えない。だから、良い結果が出るはずがないのですが・・・
◆では、どうするか?
2005年に中山成彬文部科学大臣は、「ゆとり教育は、学習塾に通わない限り、充分な基礎学力を得られない教育だった」とし、週休二日制や「総合的な学習」の廃止を検討することも含めた方針転換を早々に打ち出した。
おっと、代わりにこれですよ。時間を増やせばいいだろうという素人考え。ため息が出ます。
◆真の原因は家庭?
「百ます計算」で有名になった陰山英男や、民間人出身の区立中学校校長として注目を集める藤原和博は、家庭の教育力の劇的な低下を指摘する。教科学習をする以前に学校という場で秩序ある集団行動をすることが出来ない子供が激増しており、それこそが学力低下の元凶であるという論である。
現場にいると良い親とダメな親ははっきりわかります。良い親は子供をしつけたりほめたりすることができます。ダメな親は子供をしつけることしかできなかったり、子供を自分の友達のように扱ったりします。当然そんな子供は分をわきまえないわがままな子に育ち、いじめや授業妨害などの問題を起こします。
◆真の原因は業務の煩雑さ?
加えて藤原は、教育委員会に提出すべき書類があまりにも多くなりすぎていることの弊害をも指摘している。その書類作成作業が教師が子供に接する時間や教材研究、授業準備の時間を奪い、また校長や教頭、主任、主幹など教職員集団の中核となるべき人材の活力を低下させているというのである。
作らなければならない書類は山ほどあります。私は3年間ひたすらエクセルで文書作成システムを作ってきました。おかげで私の学校では要録から成績表から調査書から願書までほぼ自動化されました。でも、これって教員の仕事なんでしょうかね?
◆個人的見解
- 親を教育するシステムが必要
- 文書処理システムは文科省が作るべき
- 総合の時間は廃止
- 国語でコミュニケーションを学ぶべき