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ノート指導の本

新ノート指導の技術
有田 和正
4182216180

この本は、良かった。以下は、内容を私なりにまとめたものである。

  • 先入観
    • 子どもは「書くことをいやがる」という先入観を教師は持っている。この先入観を破らなければならない。子どもは「書くことが本来は好きなのだ」ということがわかれば、状況は変わってくる。
  • 書くことを楽しませるには
    • きたなく速く書かせる
    • 短く書かせる
      • 教師は、どうしてもまとまったものを、きちんと書かせようとする
      • はじめは、単語でよい。ひとこと書かせる。
    • どんな使い方をしてもよい
      • 文章でもマンガでもいいし、サインペンや色鉛筆を使ってもよい
  • 自分の考えを書かせる
    • 問題の成立
      • 以下のような傾向が現れるときは、その子どもに問題が成立している
        • なんとなくある事柄にこだわっている
        • ある事柄になると目の色が変わる
      • 問題の掘り起こしは大変で、質の良い問題の掘り起こしができれば、授業は成功したも同然。
    • 考えていることを書かせる
      • 1時間の3分の1くらい書く時間があってよい
      • 「この考えについて、○か×か、書きなさい」
      • ○か×を書けば、○の理由、×の理由があるはず。それをノートに書かせる。
      • 話し合いや討論の途中でもストップさせて、一度ノートに考えをまとめさせてから再び話し合いをする
      • 「あれこれ書いているうちに、考えが出てきたり、まとまってくることを体験させる」。これが、大切である
      • このことに気づくまで、わたしは「きれいさ」や「ていねいさ」など、見ばえをかなり気にしてきた。ノートの汚い子どもには、きびしく注意してきた。これで、ますますノートすること、書くことを嫌いにしてきた。
      • 教師が「このことについて、考えたことをノートに書きなさい」と指示している間は、まだ本物ではない。
      • 作文の評価を書かせる
      • 「新しい問題」が出てきたときなど、一度ノートに自分の考えを書かせることが大切だといえる。
    • ノートする時間のとり方
      • 最初の段階
        • 今の考えを3分間で書きなさい
        • この資料から読みとれることを5つ以上書きなさい(時間は5分間)
      • 次の段階
        • 考えながら書き、書きながら考える
    • 子どもの考えを板書する
      • 子どもの考えを板書すれば、書くことが楽しくなり、授業も面白くなる。
      • 黒板に書かれたことを写すだけでも、先生が黒板に一人一人の考えを書いてくれれば、反論や賛成論が出るだろう。
  • まとめ時に書くこと
    • 本時で学習した内容の整理
      • 大切なことを赤線で囲んだり、線を引いたり、丸印を付けたり、線でつないだりする
    • ▲印をつけて、本時の学習に対する自分の考え(感想・疑問・反論など)を書く。
      • 短い文でよいから本音を書く
      • 授業の終わりに、学習内容に対する自分の考えを書かせるには、きちんと時間をとった方がよい
      • 授業中に発言できなかった分を、ノートに書き、授業後に教師に見せる。
      • 証拠を出してくる子を大事にし、ほめていくと資料を活用する子供が増え、抽象的な話し合いにならずにすむ
    • 新しく発生した問題
      • これを明らかにし、書いておくと家での学習にも役立つし、間を生かすことにもつながる。
      • 考えたことや調べたこと、「はてな?」と思ったことなどは「必ず、書く」という習慣を付けさせる
      • 「間」をいかすには
        • 問題を確かに持たせること
        • 予想をしっかり立てさせること
        • 追究のしかたを具体的に考えさせること
  • 点検のしかた
    • その子の言葉で書かれているか
    • その子の考え方、個性が出ているか
    • 内容をしっかりとらえているか
    • ユーモアがあるか