動画のナレーションは以下を御覧ください。
力はベクトルなので、仕事(力と距離をかけたもの)も、ベクトルであるように見えるかもしれない。
そして、右に向かっての仕事と左に向かっての仕事は、大きさは同じでも方向は反対だというかもしれない。
しかし、仕事の単位をもう一度考えてみれば、そうではないことがわかる。
力の単位のは、
に等しく、仕事の単位の
は
だから、
になる。
これはと書けるが、
は速度の単位であるから、仕事の単位は、速度の単位の2乗に質量の単位をかけたものに等しいこと、つまり
になる。
速度はベクトルであり、-vと+vとの区別があるが、仕事には速度が2乗で入っている。プラスの数もマイナスの数も、2乗するとプラスになるから、速度の2乗にはプラス、マイナスの区別はつかない。
したがって、速度が2乗で入っている単位は、ベクトルの単位ではありえないことになる。
こうして、仕事はスカラー量であるということができる。