大阪教育大学の光永准教授が、iPadアプリとPICを使った測定装置を開発しました。これらを使うと、従来の電流計や温度計が不要になるほか、弱視の生徒のために針を太くするなどの工夫もできます。小中学校で検証済み。
以下は速報で、下記記事からの引用です。
学校での理科教育では棒温度計や可動コイル形電圧計・電流計といった計器が広く用いられている.一方で表示自由度の高い液晶等の表示パネルの価格が低下し利用しやすくなったことから,そういった計器の表示の置き換えが学校外では進んでいる.
現在,タブレット端末が学校へも普及しつつある.タブレット端末の表示自由度は従来の計器よりも高い.
iPadアプリと測定装置を組み合わせた「iTester」を開発したので報告する.
測定装置外観
数値表示
電圧・電流のメータ
温度計
温度の時間変化
電圧・電流の簡易オシロスコープ表示
しくみ
センサユニットとiPadとの間はCamera Connection KitとUSBケーブルによる有線接続である.センサユニットの電源はiPadから供給し,通信は音声を利用している.
センサユニットにはマイクロコントローラPICを採用している.これに保護回路と電圧リファレンスを組み合わせれば電圧計センサユニットが構成できる.
支援学校で有用
3校の支援学校では中学部の生徒の授業での利用があった.iPadのボイスオーバー機能を利用しての数値の読み上げ,表示のズーム機能を利用しての弱視の生徒のメータの読み取りができている.弱視の生徒を考慮してメータの針を太くすることができる.教育現場での計器の一定のユニバーサルデザインができたと考える.
これは素晴らしい発明ですね。特に高価な実験器具を購入することが難しい塾業界にとっては、大変有用ではないかと思います。