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理学部出身の理科教師が工学を考えてみる

電子回路実習に行ってきました。プリント基盤を現像したり、ドリルで穴を空けて配線したりしました。最近の製品では電子回路は1つの石の中に詰め込んでしまうのでしょうが、原理は同じだと思うので、なかなか興味深いです。

最近、理科の工学的応用に興味があります。

少し前に建築物の構造計算について勉強しようとしたのですが、あまりに難しくてあきらめました。聞けば構造計算できる人が世間では足りないそうで、役所の建築許可業務が滞っているそうです。平たく言えば、構造計算できる人はえらいのです。

構造計算と聞くと難しそうに聞こえますが、要は運動方程式+ばね(フック)の法則(応力)+その他(柱がへしゃげる条件とか)のようです。特に最初の2つ(運動方程式とばねの法則)は工学のいろいろな分野に使われています(構造力学と呼ばれたりするそうです)。

何が言いたいかというと、力学は重要だということです。なぜ重要かというと、力学ができるだけで飯を食べていけるからです。我々は生徒に、それくらい重要なことを教えているわけです。

そう考えると、多少いやがられても力学を無理矢理やらせた方がいいのかもしれません。九九や漢字の書き順のように、一種のトレーニングのようにやらせる。多くの生徒は脱落する。でも、一部の生徒は力学を使えるようになる。そして、彼ら・彼女らは、それで一生食べていけるかもしれない。これはものすごく大切な気がします。

電気も同様です。オームの法則は、中学理科でもっとも難しいと言われています。生徒は大嫌いです。でも、無理矢理やらせた方がいいのかもしれません。ただし私は、電磁気学の応用はあまりよくわかりません。もっと勉強しなくちゃな。

生徒には何と言えばいいのでしょう?「がんばって続ければ、そのうちわかるようになって面白くなる・・・かもしれない」。これでは生徒はついてこれないでしょうね。楽しくないものはすぐあきらめるのが生徒というもの(これは今も昔も大して変わらないでしょう)。だからといって手を抜くのも筋が違います。難しいなあ。

教科書を書きたい気もします。夢やロマン、社会から必要とされていること、社会貢献、生きがいといったものが理科にはあるのに、あまり教科書では語られません。教科書ではダメかもしれませんね。生徒は教科書は読みませんが、先生の体験談は聞きます。

なんだかまとまらない話ですがこの辺で。また続きを書きたいと思います。