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フィットネスのメカニズム 呪わしき我が性格

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  • なぜ筋力トレーニングをすると筋肉が増すのか?
  • なぜストレッチは大切なのか?

これらについて調べて、俺なりに、わかりやすく説明してみた。

先に結論から言うと、こういう事になる。

  • なぜ筋力トレーニングをすると筋肉が増すのか?
    →以下のような流れで筋肉は増える。
    1. 筋力トレーニングをすると一時的に筋肉は破壊される。
    2. その後、再生される。
    3. この際、以前の量と同じ量まで再生するのではなく、以前の量よりも少し多い量まで再生される。
    4. 結果的に筋肉は増える。

図にすると、こんな感じである。


060225-KinryokuTraining

もう少し詳しく見よう。筋肉というのは、基本的に以下のような構造になっている。

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上図は神経から指示を受け取っていない、つまり弛緩した状態の筋肉である。神経から指示を受け取ると、筋肉は縮む。つまり、下図のようになる。

060226000433

さて、ではなぜ筋力トレーニングをすると筋肉が増すのか?

筋肉が大きい力を出すと、上の図の組み合わさっているフィラメントに大きな力がかかり、一部は切れてしまう。これが筋肉の「破壊」である。

このあと休むと、新しいフィラメントがつくられ始める。このとき、切れた本数よりも新しくつくられる本数の方が多いため、結果として筋肉が増すのである。

まとめると、こんな感じ。

筋肉が大きい力を出す

一部のフィラメントが切れる(破壊)

(休息)

切れた本数よりも多く、新しいフィラメントがつくられる(再生)

筋肉が増す

次に、ストレッチについて。

  • なぜストレッチは大切なのか?
    →ストレッチには3つの効用がある。
    1. 疲労が回復する
    2. 筋肉中の神経の反応を良くする
    3. 柔軟性を上げる

1.の疲労回復については下記ページに詳しい説明が載っていた。

リンク: Dr赤ひげ.COM : 家族の健康.

ス ポーツをすると筋肉中に疲労物質(乳酸)がたまってきます。

乳酸を取り除くには血液をたくさん送り込み、乳酸を早く肝臓などの分解組織へ運び出してしまえ ばいいわけです。

クールダウンで体を動かすことによって下半身などにたまってしまった血液を全身に分散させ、早く疲労物質を取り除くことができるのです。

つまり、こういう事である。

ストレッチをする

筋肉にたまった乳酸が押し出される

疲労が回復する

2.の神経反応については下記ページに詳しい説明が載っていた。

リンク: カイロ的生活のすすめ。生活のなかに見る自分流リラクゼーション/re-bone.

犬や猫を観察していると、彼らが本能的にストレッチ運動をしている姿をよく見かけることができるでしょう。

筋肉 には「伸展受容器」というレセプターがあり、筋肉を伸ばした時に、その緊張の状態を中枢神経系に伝達させています。

ですから、気分が爽快になり、意識のレ ベル も高まり、筋肉や靭帯も柔軟になって、神経系が活性化してくるのがわかります。

つまり、こういう事である。

ストレッチをする

筋肉中の「伸展受容器」が刺激される

神経が活性化されて反応が良くなる

3.の柔軟性向上については下記ページに詳しい説明が載っていたが、これはけっこう難しい。めんどくさい方は引用文は読み飛ばして先に進んだほうが良いだろう。

リンク: 健康相談過去ログ.

実 は筋肉には筋肉の伸びを抑制する筋紡錘という細胞があって、これが筋肉の柔軟性を決定する大きな要因です。

<前提知識:筋紡錘とは>

筋紡錘の働きは、上記したように筋肉の伸びをある程度で抑制することです。

筋肉を序々に伸ばしていったとき、痛みを感じそれ以上伸ばせなくなります。これが筋紡錘の働くポイントです。筋紡錘は、筋肉がある程度伸ばされたとき、それ以上伸ばすと腱や筋繊維にダメージを与えるのを防ぐ為に、それ以上伸ばそうとすると逆に収縮しようと働きま す。

<筋肉が柔軟になるメカニズム>

では次に、筋肉が柔軟になる、すなわち可動域が増えるメカニズムについて説明します。

人間の身体はストレスに対して適応するように出来ています。 筋肉に習慣的に強いストレスを加えていると筋力が増加したり筋肥大したりしますよね。 筋紡錘も同じようにストレスに対して適応していきます。

つまり習慣的に筋肉を最大限伸ばすことを繰り返すことによって徐々に筋紡錘の制限が広がっていく訳です。

<補足>

もちろん筋紡錘だけが適応したのでは、筋肉や腱に損傷を起こしてしまうので、筋肉も同時に伸びやすく適応をしていきます。

例えば伸ばす筋肉を十分にリラックス出来るようになる(神経系の適応)やフィラメントのクロスブリッジが過度の伸長によって破壊され新しいクロスブリッジ が再生されることによってその過度な伸長に適応していき、その繰り返しによって段々と伸びる限界が広がっていく(筋繊維の順応による長期的な適応)等で す。

つまり、こういう事である。

ストレッチをする

「筋肉の監視役」である筋紡錘が刺激される

柔軟性が上がる

ちなみに筋紡錘とは以下のようなものである。

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うーむ、納得。満足。しかし俺のこの性格、なんとかならんかね。まったく。