
きっかけは、たった一言
ある晩、私はAI(人工知能のアシスタント。私が使ったのはClaude)に、こう話しかけました。
「https://github.com/tukumanalab/pref-puzzle これを今すぐ印刷したいんだけど、できる?」
このリンクは、インターネット上で無料公開されている「日本の都道府県を立体パズルにするためのデータ」の置き場所です。中身のことは、正直よく分かっていませんでした。それでも、結論から言うとこの一言だけで、何とかなりました。数日後、静岡県の天竜川流域の立体地図(15cm四方)が、1,500円で家に届くことになったのです。
3Dプリントとは何か
3Dプリンターは「立体を印刷する機械」です。紙のプリンターがインクで絵を描くように、3Dプリンターは樹脂(プラスチックのような材料)を少しずつ固めて、手で触れる「モノ」を作ります。
「でも、うちに3Dプリンターなんてないよ」と思いますよね。私も持っていません。実はデータをネットで送ると、代わりに印刷して郵送してくれるサービスがあるのです。ネット印刷で年賀状を頼むのと同じ感覚です。
AIが代わりにやってくれたこと
私がやったのは、日本語でおしゃべりすることだけです。AIは裏側で、こんなことを進めてくれました。
- リンク先を調べて「これは紙ではなく3Dプリント用のデータですよ」と教えてくれた
- 東京都など関東7都県分のデータをダウンロードしてくれた
- 印刷代行サービスを比べてくれた。国内大手だと1万円。海外のJLC3DPというサービスなら3,000円、と分かった
- 「山の高さを10倍に強調できる?」と聞いたら、データを作るプログラムを書き換えて、山がそびえ立つ版を作り直してくれた
- 「地図のこの辺りを四角く切り取れる?」とスマホの地図のスクリーンショットを見せたら、そのための小さなプログラムまで新しく作ってくれた
特に4と5は、本来ならプログラミングの知識が必要な作業です。それが「標高を8倍に」「15cm×15cmだと、どうなる?」と話しかけるだけで、1〜2分後には新しいデータができあがる。サイズや誇張の度合いを変えた試作を、お茶を飲みながら何種類も見比べられました。
できあがったもの
最終的に注文したのは、天竜川流域(浜松〜長野県南部)の15cm×15cm、山の高さを実際の4倍に強調した立体地図です。遠州灘の平らな海岸から、天竜川が刻む深い谷、南アルプスのふもとの山々まで、約95km四方の大地が手のひらサイズに収まっています。
費用は、JLC3DP(jlc3dp.com)というサービスで送料込み約3,000円のところ、新規向けの10ドルクーポンを使って約1,500円。ランチ1回分です。
まとめ
3Dプリンターも、パソコンの難しい操作も、プログラミングも、知らなくて大丈夫。「これを3Dプリントしたいんだけど?」とAIに聞くところから、すべては始まります。地図データは国土地理院という国の機関が公開しているものなので、日本中どこでも、あなたの家の周りでも、思い出の場所でも作れます。夏休みの自由研究にも、社会・理科の教材にも、贈り物にもおすすめです。
注
写真は国土地理院ではなくて国交省のオープン3D都市モデルです。後日差し替えます。