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奨学金削減の文科省と学費免除の東京大学

文科省

文科省奨学金補助を削減するそうだ。

理由は踏み倒す債務者が多いから、とのこと。しかしこれは、成績などで条件を付けて貸す相手を選べばいいことだ。理由になっていない。予算削減の標的になっただけのように私には思える。

文科省が考えたのか財務省が考えたのかわからないが、教育の機会平等はどうなるのだろう。

東京大学

ちなみに東京大学は博士後期過程の学費を実質タダにすることを決めた。

業績を伸ばすためのセコいやり方にも見えるが、なかなかの英断だ。従来の評議会方式では、こういう経営判断は出てこない。

まあそれでも、博士の受け皿がとても不足している社会情勢を考えると、大学自体の担い手を調達するのが真の目的かもしれない。

◆大学のポスト

大学のポストは、ずっと不足していたが、この業界にも大量退職の時期がやってこようとしている。

教授たちが退職し、准教授や助手たちが昇格する。

そのとき空く大量の助手ポストに充てる人材を青田買いしてしまおう、というのが東京大学経営陣の考えだろう。

◆格差

文科省奨学金縮小と東京大学の学費値下げ。

地方大学はますます苦境に立たされ、一部の学生以外は経済的支援を減らされる。

「格差」という言葉が頭をちらついてしまうのは私だけだろうか。

◆公立中学校

ちなみに現場の教師として言わせていただくと、才能を開花できずに卒業していく中学生は多い。個人的な実感では、40人のクラスに特殊な才能を持った生徒が2人はいるものだ。そういう生徒の才能を教員が開花させることができないのはなぜか。

忙しいからだ。

問題生徒の対応はまったなしである。事務仕事も多い。最近は問題保護者なんてのもいる。

中学校現場(いや、教育委員会文科省も)の問題の中心にあるのは、人手不足だ。

◆新たな人材確保

しかし新たに人を雇うわけにはいかない。それは増税を意味するからだ。人的資源は、新しい方法で調達しなければならない。

それはボランティアだ。

というわけで、今年から実験助手ボランティアを導入した。主に大手電機メーカーの退職者の方に手伝っていただいている。最初はいろいろ苦労したが、最近はだいぶ軌道に乗ってきた。またいつか紹介しよう。