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授業をカレーにたとえると?

050322-CurryLecture

職場の大先輩と、お昼にカレー屋さんに行った(3学期末の1週間は、午前授業なのである)。その場で出た話とは・・・

◆3つのカレー

A 駅カレー

駅の立ち食いで食べる「駅カレー」は、どれも平凡で無難な味。あまりおいしくない。チェーン店のカレーも同じ。イマイチである。ただ、これなら誰でも作ることができる。

B 高級カレー

おいしいのは、高級な具材を使う「高級カレー」。値段は高くなるが、それだけおいしくなる。ただし、食べることができる人は限られてしまう。

C こだわりカレー

個人のカレー屋さんでも、おいしい店はある。限られた予算の中で、こだわりの具材や香味を工夫して、「こだわりカレー」に仕上げている。もちろん、その工夫がうまくいっていないお店もあるが・・・そこは努力とセンスの問われるところ。

◆では授業は?

A 駅カレー

教科書をそのまま使った平凡な授業は「駅カレー」。誰でも教えられるように、教科書は作られている。これが教科書の良いところである。

内容は、単調でメリハリはなく暗記事項が多いので退屈だが、教えるのはラクである。こう書くとひどい授業のようだが、皆無に等しい準備時間の中で授業をしていくには、「駅カレー」が現実的である・・・では「駅カレー」に満足できない教員は、どうするか?

B 高級カレー

一つの方法は、「高級カレー」である。私立学校で十分な準備時間をもらい、授業をする。

高級カレー店に来るお客さんは、当然の対価として質の良いカレーを望む。同じように、私立学校に来る生徒とその保護者は、質の良い授業を望む。そこで、補習を増やしたり、実験を増やしたり、外国人の先生を呼んできたり、修学旅行で海外に行ったり、等々。金さえかければ、なんでもできる。

C こだわりカレー

もう一つの方法は「こだわりカレー」であるが、これは難しい。限られた予算の中で、おいしいものを作るためには、努力とセンスが必要になる。

努力とは、研究や準備のためにプライベートを犠牲にするということだ。またセンスとは、独りよがりになってしまわないように、お客さんが喜ぶようなカレー/授業を、つくるということだ。

しかしハッキリ言って、このような授業を作るのはほぼ不可能である。500円で舌鼓をうつようなカレーを食べさせてくれるような店は、まずないだろう。やっぱり公立中学校はダメなんだろうか・・・